自分の気持ちに自分で気がつけないことってありますよね。
心の個別指導をやっていると、「自分の本音を押さえ込んでしまっているが故に苦しんでいる」という状態の人と出会うことは少なくありません。
それに、実をいうと僕自身
・人に本音を言えない
・そもそも自分の本音がわからない
ということが原因で、対人関係で苦労してきました。
「本音に従うことができればもっと楽に生きられるのに。」
「自分の気持ちを説明できればもっと他者とわかりあえるのに。」
そんな風に思った経験は数えきれません。
でも、原因を探り、正しい練習を積めば自分自身とのコミュニケションだって上達するんです。
というわけで今回の記事では、自分の本音がわからない原因と、本音をキャッチするための練習メニューをお話します。
自分の本音がわからない原因
自分の本音がわからない原因として、
具体的な経緯はもちろん人それぞれですが、
傾向としては、
・自分の気持ちには価値がない
・自分の意見や主張には価値がない
・自分の本音よりも他者の都合を優先しなければならない
みたいな経験を積み過ぎてしまった人が多いです。
人格形成の過程でそういった扱いを受けたり、
自分を抑え込まざるを得ない環境で育ったりした場合に、
「自分の本音には価値なんかない」
「自分の気持ちなんか感じとる必要はない」
というのが初期設定(デフォルト)になってしまう。
そして「自分の本音には価値なんかない」という初期設定で生きているために、自分の本音を後回しにして生きるのがふつうになるので、どんどん<自分の本音を感じとる能力が退化していく>わけです。
感じとる能力は退化しても、
自分の本音・本心・気持ちがなくなるわけではない。
だから自分の本音を感じ取れず、
優先することができず生きるのが当たり前になっていると
それは次第に、
心(と現実)をむしばむ毒になってしまうんです。
自分の本音がわからないことで溜まる毒
たとえば<被害者意識>。
私はこんなに我慢してるのに!
あいつときたら好きなように生きやがって・・・!!(絶許)
みたいなのとかね。
他人からしたら完全に「知らんがな」なんですけどね。苦笑
「誰も我慢してくれなんて頼んでねーよ」とか思われるわけです。
でもその怒りを本人はどうしようもなく感じてしまう。
これってゲームでよくある“毒状態”みたいなものなんですよね。
解除しないとずっとダメージを受け続けてしまうもの。解毒薬が必要です。
そしてたとえば<過度な自己犠牲>。
他人の都合や他人の意見を優先しすぎて、
自分が本当にしたいことにコミットできなくなる。
「自分が本当にしたいこと」を置いてけぼりにするから、
心を突き動かす源泉がなくなり、モチベもなくなり、
結果なーーーーんにもやる気出ません。人生つまんないです。
みたいになってしまったり。
だから「自分の気持ち、本音、本心がわからない」
という状態はやっぱり課題だし、解決したほうがいいんですよね。
自分の本心を感じ取れるようになる方法
心の働きはすべて脳の機能によるものです。
だから脳の性質に基づいた練習を積めばちゃんとできるようになります。
それを前提として、自分の本心を感じとる能力を回復させるためには、
「その場その場で自分の心の声に耳を傾ける」ということを、
意識的に、習慣的に、訓練していくのが最善の方法です。
「いま自分、何したい?」
「いまやってることって、ほんとにやりたいこと?」
「お腹減ってる?何食べたい?」
「まだここにいたい?それとももう帰る?」
「この飲み会ほんとに楽しい?二次会行きたい?」
という風に自分に質問する。
自然にはできないのなら、意識的に練習すればいいんです。
そうやって、
自分の心に注意深く耳を傾けるってことをしながら、
ちゃんとそれに従って行動するということ。
それを積み重ねていけば、次第に自分の本音を聞き取るのも上手くなるし、「やっても大丈夫なんだ」という体感も得られるでしょう。
少し脳科学的に説明すると、脳には“可塑性”といって「よく使う思考回路が発達する(使わないものは退化する)」性質があります。
今までは「自分の本音に目を向ける思考回路」も「本音に従って行動する思考回路」も使わないで生きてきたから、それらが苦手なだけ。
だからこそ、小さなこと些細なことからでいいので自分の本音を確認する練習を積むことに価値があるわけです。
ぜひ「練習して上手くなろう!」という意識で今日から取り組んでいただければと思います!
それでは、今回は以上です。
ありがとうございました!