やる気が出ないという問題を解決し、モチベーションを自分の意思でコントロールできるようになるためにはそもそもモチベーションとはどういうものなのか?を理解することが欠かせません。
そこで今回は、モチ研が提唱する
やる気のトライアングル理論のうちのひとつ、
“モチベーションのベクトル”について解説します。
やる気の有無を決める2つの要素
僕は、やる気に関する相談に乗るときや、
自分自身のモチベーションを点検するとき、
“ベクトルの向きと大きさ”
という視点で見ています。
ベクトルってのはもちろん数学で出てくるあの矢印のことですが、
これに例えると非常にわかりやすいのです。
どういうことなのか詳しく説明していきましょう。
あなたの心はどの方向を求めているか?
まず、ベクトルの向きについて。
これは簡単に言うと、心の求める方向性のことです。
「自分が(本当は)何をやりたいのか」ということと
「実際に自分がとる行動」の間に差があればあるほど
モチベーションを維持するのがツラくなってきます。
だから例えば、
「給料が良いから、やりたくもない仕事だけどがんばる」とか
「就活で有利になるから、興味もない資格の勉強をしてみる」みたいに
“外からの動機づけ”によって、
やりたくもない(=心が求めていない)ことをやっている状態が続くと、
人はやる気を失ってしまうのです。
失ってしまうのですっていうか、
そーゆーのって、最初からそもそもやる気なんかなかったことを
無理矢理ドーピング的に奮い立たせてやってるだけなんで、
いつかガス欠しちゃうって程度の話だったりするんですが。
それに対して、
“内からの動機づけ”にしたがって行動する場合は、
(つまり、”やりたいからやる”という場合は)
その行為をすること自体が、
自分の心にとってのご褒美となるので、
やる気が尽きることはないのです。
(もちろんほかのファクターによって萎えることは全然ありますけどね)
例えば、趣味でやってることって
誰からも頼まれなくても、カネにならなくても、どんなに疲れてても、
ついやっちゃうじゃないですか。
(僕の場合はゲームがそれにあたります。
何の役にも立たないけれど、延々やってしまう。)
それってもはや、やる気が出るとか出ないとかを超越してますよね。
ただやりたいから(心が求めているから)やる。
それはその行為自体が脳にとっての報酬だからです。
だからこそ、
心の求めている方向性(=内的な動機づけ)に従って行動する
というのが人間の心にとって最も自然な在り方なんじゃないかと僕は考えています。
ただまぁ、だからといって、
「好き」を仕事にしよう!とか
嫌なことはやらなくていいんだ!
みたいな主張をするつもりはありません。
大切なのは、実生活におけるバランスを取ることです。
「お金のためにがんばってきたけど、最近なんかしんどい…」
と思ったら、”内からの動機づけ(本当にやりたいこと)”を見つめ直してみる。
「やりたいことやってるけど、さすがに貧乏すぎて苦しい」
みたいになったら、ちょっとは外的な報酬を手に入れる努力もしてみる。
そういうバランス感覚が現実的かなと思います。
と、ここまでがベクトルの向きの話です。
エネルギーがないときにやる気が出ないのは当然
ではもう一つのベクトルの大きさとは何なのか?という話ですが、
僕はこれを、“脳が使えるエネルギー量”と定義しています。
グルコースやケトン体などの物質が
脳を実際に動かしているわけですが、
これらはいわば“心の燃料”みたいなものです。
心が求めている方向と完全に合致した行動をしようとしていても、
エネルギーが足りてなかったらどーしようもないのです。
疲れてたらやる気なんか出るわけがない。
一流のレーサーに一流の車を与えたとしても、
燃料が入ってなかったら何にもできないのと一緒です。
つまり、やる気のベクトル理論をまとめると
目標(ベクトルの方向)に向かって、
どれだけのエネルギーを使えるのか?
が大事だっていうことです。
エネルギー不足を解消する方法
じゃあエネルギーが足りてない場合はどうしたらいいかというと、
普段の生活を見直すことです。
脳のエネルギーっていうのは
意外とフィジカル(身体的)なものなので、
日常をどのように過ごしているか
ということが色濃く影響してきます。
例えば、
毎日ジャンクフードばかり食べ、ろくに運動もせず、寝るのはいつも深夜2時過ぎで・・・
みたいな生活をしていたら、
内臓の状態も悪くなるし、
そうなると神経系にも悪影響があるので、
精神状態も概して悪くなります。
(健全な魂は健全な肉体に宿る、とはよく言ったものです。)
肉体はそんなひどい状態なのに、やる気まんまん!
なんて人がいるとしたら、そいつはきっと裏でやばい薬をキメてるんですよ…。
一般人の僕らは健康第一で生きていきましょう。笑
※エネルギーを回復させる睡眠法についてこちらの記事に詳しく書きました。
まとめ
このように“ベクトルの向きと大きさ”という観点で
自分のコンディションを点検すると、
どうすればやる気を復活させられるか?
ということが大まかにわかるので、ぜひ試してみてください。
それでは、また!
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