「自信がなくて行動できないんです…」
と相談すると、
「自信なんかなくたって行動できますよ!」
「行動しないから自信がつかないんです!」
「いいから黙って行動しましょう!」
なんて鼻息荒くして返してくる人が巷にはたくさんいますが、
実際に行動できなくて悩んでいる身からしたら
「それができたら苦労しねーよ…」
としか思えませんよね。
実際には、科学的な観点からみても
自信とやる気には深い関係があります。
僕はこれまで受験生を中心に、述べ1000人以上の方からやる気の相談を受けてきましたが、根本原因を探ると必ずと言っていいほど自信の問題に行き着きます。
この記事では、自信とやる気の関係性を紐解きつつ、
自信とやる気の両方を回復させる方法論をお話しします。
目次
自信がないとやる気が出なくなる理由
「やっても無駄」という感覚がやる気を奪う
動物としての生存本能なのか、人間って無駄なことや無意味なことを極力避けようとします。
例えば、これまでがんばってきたことが
急に水の泡になったりしたら落ち込みますよね。
ドミノを並べている最中に風が吹いて全部倒れたら、誰だってへこむでしょう。
それというのは、
人間が無駄を避けるように
本能に刻み込まれたプログラム
のようなものなのです。
このプログラムがあるおかげで僕ら人間は自然と体力を温存するように進化してきたわけなので、この性質自体は悪いものじゃないんですが、
ここに「自信がない」という現象が結びついたときに
非常に残念なことが起こってしまいます。
「自信がない」人の多くは、自分の能力に自信が持てていないわけですが、これはすなわち「自分ががんばっても無駄である可能性が高い」と思い込んでいる状態です。
そんな「自信がない」という現象と
「無駄を避ける本能」が結びついた結果、
「自分はがんばっても無駄」×「無駄を避ける本能」
=がんばることへの強い抵抗感
という公式ができあがるわけです。
「やらなきゃいけない」とわかっているのにやる気が出ない人というのは、外から見たらただ甘ったれてるだけの怠け者に見られてしまうのですが、実際にはこのような葛藤を心の中に抱えています。
そして、他人に言われるまでもなく、
そんな自分を責めているんですよね。
でも、大丈夫。このようにメカニズムを正しく捉えてから解決策を考えれば、必ず突破口にたどり着きます。実際にそれをこれからお見せします。
自信がなくなる原因は「証拠集め」にある
ここまでお話ししてきた通り、
諸悪の根源は「がんばっても意味がない」という自己像でしたね。
では、そんな自己像はどうやって作られるのか?
それは、現在に至るまでの経験の積み重ね。
言い換えると、
「自分はこんな人間である」という証拠集め
によってできあがります。
どんなにがんばっても認めてもらえなかった。
どんなに努力しても欲しいものが手に入らなかった。
そんな経験をあまりにも数多く経験することで、
「自分は努力しても無駄なんだ」
という無力感が心に染み付いてしまう。
この状態を心理学では“学習性無力感”と呼ぶのですが、
これがようするに
「自信がある」の真逆のような状態なのです。
自信を取り戻す3つのステップ
ではどうすれば、
「自信が無い」を克服して
やる気を復活させることができるのか?
今度はその逆をやればいいのです。
つまりポイントは、
「自分はダメじゃないかもしれない」
「自分もやればできるかもしれない」
という証拠を
現実の人生の中からかき集める
ということです。
具体的な方法論として、
ステップ1.ロールモデルを見つけること
ステップ2.信念の反証となる事実を集めること
ステップ3.やってみたらできた!を繰り返す
この3ステップをします。
順番にご説明しますね。
理想の人物像(ロールモデル)を見つける
まず、
ステップ1.ロールモデルを見つけること
ですが、
例えば
好きなバンドのライブを見たあとに
やたらとカラオケに行きたくなったり、
スラムダンクを読んだあとに
無性にバスケをやりたくなったりしますよね?
これは、
他者のうまくやっている姿を観察して、
その成功を疑似的に体験することが
自分ならできる!という感覚(自己効力感)を強化するためです。
(これを”代理的経験”と呼びます。)
うまくやっている他人の姿を観察することで、
「あの人にできるなら自分にも…!」とか
「同じ人間なんだから自分だってできるかも…!」
という“良い可能性に対する実感”
を深めていくことができるわけです。
ただ、この方法に関しては、
人によっては
「あの人にはできるのに、
こんなこともできない自分はなんてダメなんだ…」
みたいに捉えてしまうこともあると思うので、
自分はそういう風に解釈してしまいそうだな〜と思ったら
とりあえず今はやめときましょう。
「自分はダメ」フィルターが強化されてしまうだけなので。
なので、そういう人はまず2番目の
“信念の反証となる事実を集めること”から
始めるのがおすすめです。
「自分はダメじゃない」という証拠を集める
これはようするに、
「自分はダメである」という信念(≒世界を見るフィルター)
とは相反する事実を証拠として集めるということです。
“事実(現実の事柄)”であるということがポイントで、
自分がどんなに自分のことをダメだと感じていたとしても、
客観的に、論理的に考えたら
ダメってほどでもない(あるいは優れている)
という証拠をたくさん集める事で、
少しずつ自分を説得していくことができるのです。
「あの日遅刻したのは、電車が遅れたからであって
別に自分の能力のせいではなかった」
「数学はできなかったけど、英語はクラスでも上位だった」
といった、単発のできごとに関するものから
「自分は何も取り柄が無いと思ってたけど、
何かを人に教えるのは上手いってよく言われるな」
とか
「自分はコミュ障だと思ってたけど、
何度も一人旅してるうちに友達100人できてた」
みたいな能力そのものに関するものまで、
あらゆる面で
「自分はダメじゃない」証拠を集めることで、
心の奥底にこびりついた
「自分はダメ」という信念を中和していくわけです。
やってみたらできた!を繰り返す
そしてステップ2がある程度できるようになったら
今度は“やってみたらできた”
という経験を集める段階にいきましょう。
絶対できるか?って言われたら
そこまで自信は無い。
けど、がんばればできないこともなさそう。
それくらいの“小さなチャレンジ”をして
実際に乗り越える、という経験を積むわけです。
これはステップ2の応用編みたいなもんですが
意識的にこれをやると
「自分はがんばったらできる」ということを
事実として目の前に突きつけられるので、
自分はダメじゃないということの
より強い証拠を手に入れることになるんですね。
ステップ3を繰り返せるようになると
本当にあらゆる面においてブレない自信がつくので
ぜひやってみてください。
まとめ
自信ゼロが原因となって
やる気が起きない、行動できない人は
1.ロールモデルを見つけること
2.信念の反証となる体験を積み重ねること
3.小さなチャレンジを乗り越えること
この3つで少しずつ変えていきましょう。
いきなり大きく変わることはなくとも、
時間をかけてトレーニングすれば
ちゃんと自力で変えられますから。
ではでは今回はこんなところで。
最後までお読み頂きありがとうございました!
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ふとこのサイトを見つけ、全部読んでしまいました。
自分は今、勉強やらをしないといけない状況の中、全くやる気が出ず周りから色々言われますますやる気がなくなっていく、というスパイラルに陥ってしまっています。
最近では好きだったはずのゲームですらやる気を出さないとする気にならない様になり自分が嫌いになっていました。
そんな時このサイトを見つけ読んでいく内にちょっとスッキリしたような気持ちになり励みになりました。
思い付きで書いたのでよくわからない文章になってすいません。また新しい記事とか楽しみにしています。
コメントありがとうございます。
僕も以前、まさしく同じ負のスパイラルに
陥っていたのでお気持ちお察しします。
人間の心の仕組みに詳しくなっていくと、
自分がどうしてやる気が出なくなっているのか?だとか
どうすればそれを解決できるのか?ってことに対して
仮説が立つようになるので、
まず気持ちの面で救われるってことはあると思います。
Motivation Activate Classというメール講座の方で
お悩み相談にも乗ったりしてるので、
よかったら気軽に参加してみてくださいね~。
私は勉強も運動も全くできず就職活動にも失敗しアルバイトしながら職を探して気づけば30歳過ぎてた男性です。彼女も生まれてから一人もいたこと無いですし、今では同性の友達すら一人も居なく過去をどう振り返っても何かに成功した経験がありません。頑張って何かを出来たことが人生で一度もなくやる気と自信の感情が死んでしまいました。
樋口さん、コメントありがとうございます。
なるほど、ひょっとするとこの記事でご紹介したことよりも、
「3ステップでネガティブを治す方法」
のほうが役にたつかもしれません。
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